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2020/02/17

ロンドン/ブリュッセル旅行記 #12

4日目の午後編、ランチでエネルギーがチャージされたので、テートブリテンへと移動します。

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テート・ブリテン最寄りのMillbank Millennium Pier発着の水上バスはこの時間(あるいはこの曜日?)の数は少ないみたいですが、快適だったので船で行くことにします。桟橋のお兄さんに行き先を告げたら、次の船で行ってエンバンクメントで乗り換えてね、と教えてくれました。乗り換えのエンバンクメント・ピアはホテルの最寄りなので、帰りも船でもいいかも。

テート・ブリテンは、船着場を降りたら目の前の通りを渡ってすぐ。近づくにつれて、何やら不気味な音が聞こえてきます。そして見えてきたのは、何やら白いもので飾られ?た美術館でした。これもコミッションワークらしいです。Anne Hardyによる「The Depth of Darkness, the Return of the Light」という作品。不気味な音は地球が生み出す様々な音やテムズ川の流れなど、らしい。

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屋根から下がるピロピロや白いフォーム状の何かが階段のところにもあって、子供の頃に見た特撮モノを思い出してしまいました。怪獣が出す泡が体にまとわりついて動けなくなる、みたいなの。

中に入りまして、地図を購入。テートといえばターナー・コレクションですし、この時はウィリアム・ブレイクの特別展も開催していたのですが、今回は一点豪華主義で「Walk Through British Art」のRoom 1840だけに行ってきました。

通りすがりのDuveen Galleriesに小学校のクラス集合写真がものすごーくいっぱい貼ってあって不思議な気がしていたのですが、あれはスティーヴ・マックイーン(映画監督&芸術家の方)のアートプロジェクトなのだそうです。ロンドン中のYear 3(イギリスの小学校3年生、7歳にあたるとのこと)クラスの集合写真をTateのカメラマンに撮影させて、それらを1つの巨大なインスタレーションとしたそうです。それはつまり、ロンドンの将来、ということかな。

写真に写った児童たちは学校でテート・ブリテンを訪れてアクティヴィティに参加したりするそうですが、私たちが行った時にいた児童たちも、もしかしたらその中の子たちだったのかもしれませんね。

さて、お目当ての1840年の部屋ですが…もう部屋全体が大好物だらけ。日本に来たことある絵も多く、もちろんオフィーリアちゃんもいて、ぱらぱらと人がいるけど独り占め可能。高い天井に近いところまで、好きな絵がみっちり。もっと近いところで見たいなーとも思ったけれど、このTATEの展示室で見るのが夢だったのだし、とも。

一番見たかったサージェントの「Carnation, Lily, Lily, Rose」は流石に人気があったけど、それでもゆったり独り占めできる範囲。むしろこの絵の前でずっと堪能している人たちを「同士よ!」と感じて嬉しくなっちゃっいました。よかった。幸せ。

ロセッティの受胎告知、バーン=ジョーンズの黄金の階段、ミレイ、ホイッスラー…ここに住んでいいですか?そういえば、この展示室は比較的Smartifyが使いやすかった気がします。電波の状態がよく、登録された作品も多いってことでしょうかね。

一部屋豪華主義、大満足したので帰りましょう。帰りもボートのつもりだったのですが、Millbankから戻る水上バスがなかったのでバスで戻ることにしました。車内放送もディスプレイ表示もあったし、google mapでこの路線が停まるバス停を確認できたのも安心でした。それでもやっぱり階段を上るのは怖くて(笑)下の階に座りましたよ。2階席は次回の宿題ということで。トラファルガー広場までは一本道だったので、前日のお散歩では見られなかったホースガーズのお馬さんも、車窓から見られました。

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87番、Aldwych行きに乗り込みます。

部屋に戻ったのは午後3時とかそれくらい?夜の予定まで時間があったので、予定を前倒ししてナショナル・ポートレート・ギャラリーに行くことにしました。こちらでは「Pre-Raphaelite Sisters」というラファエル前派の女性たちにスポットを当てた特別展を見ます。他の美術館同様日時指定の前売り券を買うこともできるのですが、時間が読めないのと(結局予定とは別の日に見ることになったし)オンラインでカード決済だと手数料が少しだけどかかるということだったので、当日窓口で買うことにしました。

取り上げられたのはJoanna Wells, Fanny Cornforth, Marie Spartali Stillman, Evelyn de Morgan, Christina Rossetti, Georgiana Burne-Jones, Effie Millais, Elizabeth Siddal, Maria Zambaco, Jane Morris, Annie Miller, Fanny Eaton、の12名。モデルであったり画家の妻であったり、あるいは自分が芸術家だったり。エフィー・グレイやエリザベス・シダル、ジェーン・バーデンなどモデルや妻であった女性たちは、ラファエル前派ブラザーフッドたちの文脈で日本でも紹介されているけれど、ここではシスターフッドが柱だから見えてくるものが違うのがいい。美術学校が女性を受け入れ始めた時代で、そこで学べたイヴリン・ド・モーガンの絵は男性陣の絵に引けを取らない。

個人蔵の小さな水彩「オフィーリア」もありました。確かにエリザベス・シダルといえば「オフィーリア」を外すことはできませんものね。期せずしてロンドンで3枚のミレイ「オフィーリア」(Tate, Guildhall and here)を見ることができて幸せでした。

旅行前にamazon.co.ukで図録は買ったものの予習する時間がないままに見たのですが、想像以上のボリュームで、これは解説をちゃんと理解して鑑賞したかったなーと思いながら見てまわりました。日本に来てくれたら嬉しいのだけど。

ところでamazon.co.uk、普段はバレエDVDしか検索しないのですが、ロンドンの美術館の図録もけっこう売っているのですね。もうすぐロイヤルアカデミーでスピリアールトの特別展があるので(ホントは見に行きたいくらいなのですが)、その図録も取り寄せようかな。amazon.co.jpでも買えるけどUKはディスカウントがあったりするのでその時々の為替や送料、出品業者の評判なども込みでどこから買うか決めたいところ。

Pre-Raphaelite Sisters
Pre-Raphaelite Sisters

Léon Spilliaert
Léon Spilliaert

その後、無料展示を上から。常設展示へと上がるエスカレーターから、ダーシー・バッセルの肖像画がばっちり見えてテンションがあがります。でも展示室でみようと思うと絵の前に十分なスペースがないので(エスカレーターの人向け展示なのだと思う)よく見えなくて残念。

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写真もこの通り、全体が入りませぬ…

館内のあちこちにエリザベス・ペイトンの作品が混じって展示されていて、おそらく他の展示作品と対比しての何かがあると思うのだけど…パッと見ただけでは共通性がわからなかったので、内包しているものだったのかな。ふんふんと見て回って突然彼女の絵に出くわすとハッとしますね。その中には羽生結弦さんをモデルにした絵もあったみたいなのですが、Room 35はあまりちゃんと見なかったので残念ながらよく覚えてないのです…。

番号が若い部屋から近代に近づいていくのですが、ヴィクトリア女王のドラマのおかげで、ときどき「あ、この人ね」と電気がつくこともありました。文化的功績があった人もわかりやすい。ですが基本的に知識なし子なので、ぼんやり見ておりました。もっとサージェントがあるかと思っていたのですが、意外とそうでもなく。G.F.ワッツは一部屋まるごと彼が描いた肖像画の部屋がありました。最初の妻だった女優のエレン・テリーとか。象徴主義の画家だと思っていたけど、優れた肖像画家でもあったのですね。

ロイヤル関係では、見たかったウィリアムとハリーの肖像画がなくて残念。現状あまり現代に割けるスペースがないみたいだけど、もうすぐ改装のために休館に入るのでその後が楽しみです。また、休館中に日本でポートレートギャラリーからKING & QUEEN展というのが来るらしいので、その時にいろいろ見られるといいな、と期待。

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絵画だけでなく、彫刻もたくさん。こちらは、長くロイヤル・バレエで活躍し、ヌレエフとの伝説的なパートナーシップでも有名なマーゴ・フォンテイン。

話がずれますが、リッチモンド公園内にあるロイヤル・バレエ・ロウアー・スクールにはフォンテインの全身像が置いてあり、その指先に触れることが生徒たちのおまじないになっているそうです。だから中指の先だけがツルツルに色が変わっているのだとか。それを思い出してしまいました。

近代のお部屋には他にもエルトン・ジョンやエド・シーラン、ザハを描いた絵などもありました。ザハ、ど迫力でかっこよかったです。

さて、このあとのシャンパンバー予約は18:30なのですが、ポートレートギャラリーを見終わった時点で17時前後。まだだいぶ早いですが、このまま向かうことにしました。ということで、レスタースクエアからピカデリー線でキングスクロス駅へ。隣り合ったセントパンクラス駅の上階に、ヨーロッパで最も長いというお目当てのシャンパンバーがあります。ユーロスターのホームを眺めながらシャンパンはいかがですか、っていう。駅の中とはいえ、オープンスペースですから寒いのですけどね、やっぱり行っとかないと。

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こちらの予約もwebサイトから。普通のレストラン予約と違うのは、終わりの時間も自分たちで決めることですね。軽く飲むだけなのか、食事もするのか、いろんな使われ方をするということなのでしょう。朝食やアフタヌーンティーもあるそうですよ。寒いところが嫌ならば屋内にブラッスリーもありますが、おそらく駅構内は見えないのではないかな。

国際鉄道の発着駅なのでショップもレストランもたんまりありますが、時間を潰すといってもね…という感じだったし、下から見上げるとシャンパンバーの席も空いていそうだったので、予約より早いけど入れるか聞いてみることに。対応してくれた女性に、予約より早く来ちゃったんだけど…と伝えたら、予約表を見て「Oh, you come EARLY.」と大文字で言われてしまった(笑)。でも、快く案内してくれました。よかった。

お席はランコムのクリスマスツリーのそばのBOX席でした。座席に分厚い膝掛けが用意されていたので、思ったほど寒くはなかったですよ。すぐ近くにストーブっぽいものもあったし。そしてなんとボトルに予約した名前と時間を入れてくれていて、ちょっと感動しちゃった。

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この駅のクリスマスツリーは毎年いろんな企業が協賛しているようですが、今年のはツリーではなくエッフェル塔ですよね(笑)。

予約したときは、寒いだろうから軽く飲むだけにするつもりだったのですが、お腹が空いてたので食事もここでとることにしました。街のお店よりは少し高いけどフィッシュ&チップスがあったので、シャンパンと一緒に。シャンパンはロゼで、雀さんはLarge, 私はnormal。150mlと125mlの違いでした。

そして意外と美味しかったフィッシュ&チップス。担当のウェイターさんにシェアしたほうがいいかな?と聞いたら、人によるね!君たちたくさん食べる?と。顔を見合わせて、結局1人ずつ頼んだのでした(笑)。おそらくサイズも街のお店より上品だったのではないかと思うけど、却ってこちらの方がありがたかったかも。揚げたてのお魚はとても美味しかったし、付け合せのミント豆もチップスも美味でした。思わず飲み物をお代わりして、なかなかの値段になったけど。満足しましたえ。

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心も身体も温まったので、改めてショップを見てまわることに。クリスマスまでのポップアップショップだというHornby、模型屋さんですが、「買わない、買わない」と呪文を唱えながら見ている人がいました(笑)。百貨店のジョン・ルイスに入ったところ、前日買う気が起きなかったV&Aブランドのクッキー缶があったので思わず購入。それとシャボネル&ウォーカーのシャンパントリュフも3粒入りも。ここでお財布が緩むのはなぜなんでしょうね…。

奥の方にはフォートナム&メイソンもあったのだけど、本店の方に行くつもりだったので(結局行けなかったんですが)お買いものはここまで。

帰る前に、セントパンクラス・クロックの下に飾られている「I Want My Time With You」をパチリ。セントパンクラス ・インターナショナル駅の150周年とロイヤル・アカデミーの250周年を記念して2018年に設置されたトレイシー・エミンの現代アートです。

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地下鉄でレスタースクエアまで戻り、恒例のM&Sで買い物して部屋に戻りました。部屋でシャボネル&ウォーカーのシャンパントリュフをつまみながら何気なくユーロスターのアプリをチェックしたら、『あなたが予約した便は運行予定ですが、もしスケジュールを変更するならこちらから』というリコンファームの項目が出てきて驚きました。

実はそれを見るまで、ユーロスターがそんなに減便してるとは知らなくて、シャンパンバーにいるときもユーロスター来ないねー、ストのせいかねーと呑気に話していたのですよね(あの場にいる間、1本到着したかどうか、だったかな)。でもまあ、自分たちの乗る便は運行するなら安心です。ブリュッセル行き始発にしておいてよかったわ。

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