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2000/12/10

Viva! Seoul:その14

ブログに移行する前のwebサイトにのせていたソウル旅行記です。2000年のことなので今更情報も古いですが、せっかくなのでブログに移してしまいます。

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電車の喫茶店で伝統茶 - 3日目

韓国の20〜30代の男性には数パターンの顔があって、みんなそのどれかに当てはまるような気がしてしまう。つまりどの人も「さっき会った人」に見えてくるのだ。(だ)が言うには「眼鏡かけて、スーツに黒のタートルネックのシャツっていう格好の人がすごく多い」って。でも、顔も似てるよー。外国の人から見た日本人がみんな同じ顔に見えるっていうの、初めてわかる気がした。

仁寺洞は韓国各地からも観光客が集まる場所らしくて、通り沿いの土産物屋さんでは韓国の人もたくさん品定めをしていた。骨董だけじゃなく美術館や伝統茶カフェが集まる街として、ちょっと異色のたたずまい。日本で言うところの青山辺りになるのかなぁ?綺麗な色の韓紙が並んでいたり、筆屋さんがあったり、見てて飽きないのだ。

明洞みたいに道が悪いってことはなくて、歩道も車道もちょっと広いし綺麗に煉瓦が敷いてあるから、すごく歩きやすい。ちょっと前に工事が終わったらしいよ。そこで何点かおみやげを購入。食べ物以外のおみやげはこのエリアで買うって、何となく決めていたんだ。「サゲヘ ヂュセヨー(安くしてください)」って2回ほど使ってみたのだが、「no discount」って言われちゃった。でも最後は笑顔で「ありがとう」。

この通りに、現代風にアレンジした韓服をおいてる店が何軒か並んでいるのだが、ショーウィンドウに飾られたモダン韓服の1着に、私は一目惚れしてしまったのだ。あまりに惚れてしまったので写真さえ撮るのを忘れたのだが、チマチョゴリと聞いて私たちが思い浮かべるような薄手素材のものではなくて、シルクのキルティング素材だと思うんだよね。つややかな美しい黒でラインが美しい「ドレス」だった。はー、素敵。

一通り歩いた後で、通りの入り口そばの、立派な門のある「タプコル公園」という公園に行ってみた。その場所には、「おじさんたち、普段何してるの?」という壮年以上の男性がわらわらと集まってきていて、何をするでもなくそこにいる(ように見えた)。一種独特の雰囲気を醸し出して、私は正直ちょっと怖かったくらい。中に入っていったら、袋叩きに合いそうな気がしたりして。別に睨まれたりしたわけじゃないんだけど。

その人たちがどういう理由でそこに集まっていたかは結局わからなかったのだけど、後でガイドブックを見たところによれば、この公園は1919年に日本の支配に抵抗して独立宣言文が読み上げられた場所なのだそうだ。何となく、自分の直感に納得したりして。

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そこを早々に退散して、また仁寺洞に戻り、伝統茶カフェに入った。入り口に線路と踏切と信号があったのだが、入る時には線路にしか気づかなかった。入ってみたら、(だ)の目が輝くような店だったよ。店の両側に、たぶんセマウル号(韓国の特急)の車体と思われる座席が並んでいて、店内の通路にも線路が使われてたりするのだ。もちろん、電車の座席の上には網棚もある。画像はちょっと暗くてわかりにくいけど、網棚があるの、わかる?私たちの席は残念ながら電車席ではなかったのだが、雰囲気たっぷりで面白かったよ。

で、席について持ってきてもらったメニューをひらくと、韓国語だらけ。ありゃんワカラナイぞ。手持ちのガイドブックの、写真とハングル表記が入ったお茶の頁と首っ引きで見ていたら、お店のおにーさんが来て「オー。・・・Japanese?」って。何でわかんないのさー?私の「アンニョンハセヨー」の発音ってそんなに完璧?(ぶー)この旅行では、(だ)はひげも伸ばしてないし・・・。

今度持ってきてくれたメニューは英語表記あり。「お茶はココ。オススメはー、柚子茶、カリン茶 」とお兄さんが日本語で説明してくれた。人参茶とかその他の「苦いけど身体によさそう!」というお茶にも興味はたっぷりあったのだが、甘いお茶の誘惑に負けて(だ)が柚子茶、私はカリン茶をオーダー。

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ここのお茶も熱かった!器がもてないほど熱いんだよね。やっぱりゆったり飲むのがお作法なんだと思うなー。ハチミツが入ったお茶は甘くて、カリンの果実はちょっと渋みがあったけど、でも美味しかった。うー、ますます伝統茶は買って帰りたい。

電車の内装っていうユニークな部分だけじゃなくて、使いやすく整頓されたカウンターの中もとっても雰囲気があって落ち着けるカフェだった。木の床と、薄暗くした照明と、静かに流れる伝統音楽のおかげなのかな。暖かくて甘いお茶の効能も手伝って、またちょっとだけ元気が復帰。さっ、いったんホテルに戻るかー。

帰途についた頃には、冬の日差しも傾き始めていて、鐘路の通りにも露店が続々出てきていた。人出もかなりのもの。ふと目に入った20代の女の子が、憧れの眼差しで目の前のショーウィンドウを見上げた。そこには、とっても魅力的な色あわせのチョゴリの布地がディスプレイされていた。チマチョゴリそのものではなく生地がディスプレイされているということは、きっと、チマチョゴリのオーダーをするお店なんだと思う。その子の眼差しから想像するに、きっと結婚式で着るような最上級の礼服用なんだろうね。

薄地の生地で、たとえば深紅と深緑とか、黒とラベンダーといった組み合わせで布地が3組ほどディスプレイされている。私もつられて見とれてしまった。何て美しい色あわせなんだろう。素材は何なのかな?シフォン?薄手の素材でそれらの色の組み合わせ、ぜひ想像してみてほしい。はっとするほど美しいよ。

私が布地に惹かれるのは、素材によって同じ色でも質感と発色が全然違うことによるのだと思う。カシミアの黒もシルクの黒もベルベットの黒も、同じ「黒」という言葉でくくられる色なのに全然違う。そこに惹かれる。ましてや、さまざまな色がその素材にのって並んでいたら、私は歓喜で我を忘れるに違いない。毛糸にもそれに近い魅力を感じるけれど、布地に対する想いとは違うんだなぁ。

っと、それは韓国には関係なかったね。許して下され。私がまだ小学生の頃、父が韓国に旅行したことがある。そのときのお土産にもらった布製の小銭入れは「赤、ピンク、黄色、白、黄緑」といった鮮やかな色のストライプだった。その印象が強くて、韓国といえば鮮やかな色って思っていたのだけど、近頃は、モダンな色を伝統的な形に活かすのがいい感じみたい。とっても心惹かれるショーウィンドウだった。

並び始めた露店には、買い食いをしてる女の子たちが群がっていたりする。露店で買ったおでん(日本のとはちと違う)を、その場で露店を囲むようにして食べているのだ。おしゃべりしながら楽しそうに食べている。

しかし、まわりを見渡す元気があったのはその辺まで。(だ)は、どんどん無口になって歩くペースが遅くなる私に気づいて「がんばれー、あとちょっとだ!」と励ましてくれた。うう、体力無しの妻ですみませんねぇ。この寒さが体調に影を落としているのも間違いない。体内にあれほど摂取したキムチも、ちっとも身体を暖めてはくれない。まだ足りないってことですかい?首をすくめて肩に力を入れて歩くので、もう肩がガチガチである。

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