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2019/03/03

「青木野枝 ふりそそぐものたち」長崎県美術館

先週、雀さんと長崎・嬉野旅行に行きました。旅行記はまだまとまりがつかないので、まずはそのとき訪れた長崎県美術館の青木野枝展について。九州の公立館では初の個展だそうです。JAFカード割で企画展200円引。雀さんと一緒だとJAFカード割引が効いて嬉しい(笑)。

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展示は7つのインスタレーションから成っていました。

  1. 雲谷/長崎 2019年
  2. 水のとどまるところ/長崎 2019年
  3. ふりそそぐものたち/長崎 2019年
  4. Untitled 1992年
  5. 立山/長崎 機 2019年
  6. 曇天1 曇天2 2019年
  7. 雲谷/長崎 2019年

青木野枝の作品は、ファーレ立川の展示の他、大原美術館とポーラ美術館の野外展示を屋内からガラス越しに眺めたことはあるのですが、間近でしげしげと眺めたのは初めてでした。長崎という土地に作用されて制作した新作がメインで、他に旧作が1つ。

子供の頃、近所の同級生のお父さんが鉄工所をやっていて、たまにお家に遊びに行くとその作業の様子が遠目に見られたりして、、、だから鉄の加工に発生するエネルギーにはぼんやりした感覚がありました。うちの父がそこのおじさんにお願いして、我が家の庭に鉄棒を置いてくれたときには、その継ぎ目の溶接などにも(学校の遊具とは違った)エネルギーの痕跡のようなものを感じたり。

今回の展示も鉄を切って溶接して、という作品作りの痕跡がこんなにリアルに残るのを見られるのが面白かったし、その痕跡から見て取れる 作用したエネルギーの大きさと、今ここにひんやりと佇んでいることの対比も面白いと感じました。1992年の作品の鉄肌の錆びと、新作のまだ全く風化してない綺麗なものとの、時の作用という意味でも興味深いものがありました。

長崎県美術館の展示空間と作品とが作る空気のようなものもすごくよかったし、照明、あるいは光への意識も好きでした。最初の作品が迎えてくれる感じも、一番最後の部屋が「水のとどまるところ」のリフレインで2つだけピリオドのようにおいてあるのも、すごくいいと思いました。

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メインビジュアルの「ふりそそぐものたち」は外からの自然光で見るようになっていて、私たちが行った雨の日の夕方は、もしかすると一番光源が乏しい時間帯だったのではないかと。もちろんそれはそれでよかったのだけど、一回しか見られないならば、雨の夕方じゃない方が面白かったかなーと。雨の夜でも、晴れの日でも、何回でも見られるのなら違いがあって面白かっただろうけどね。

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「立山」は、細く切り出して溶接された、ちょっと歪んだハンドライティングのような鉄のフレームにたくさん積み上げられた石鹸たち。長崎の皆さんから集められた様々な色・形の使いかけの石鹸たちは、展示室に入るとほのかに香ってきて、嗅覚にも作用するのが楽しい。振り返ると石鹸たちの向こうに卵をつけた「Untitled」が見える景色がお気に入り。

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企画展は動画含め撮影OKでした(フラッシュ不可)。展示室には私たち夫婦だけだったので、他のお客様の映り込みの心配はなし!ただ、私のiphoneこの時点で電池がほぼなくなって電源オフにしていたので、撮影は雀さんにお任せしました。雀さんは最初撮影を忘れて見入ってしまったようなので(笑)再度撮影に戻ったのですが、監視員さんがまた臨戦態勢に入りなおしているのを見て、本当に申し訳ないと思いましたです(笑)。

この大きなインスタレーション、展示の後はどうするのかなー。展示室内に恒久展示は無理としても、1つか2つ買い取って野外展示してくれたらなーとも。


常設は奈良原一高の端島シリーズに釘付けになりました。直前に軍艦島デジタルミュージアムに行ったのですが、そこである程度の知識を得ていたおかげで写真も立体的に感じられたし、背景がよりわかる気がした、というか。お墓のない端島で人がなくなると、近くの無人島のお墓に埋めに行くという、、その船を見送る女性たちの背中が…。桜島のシリーズもかなりの衝撃でした。

長崎県美ご自慢のスペイン絵画は宗教画より現代絵画が面白かったです。第4展示室の「富永直樹―陶板の仕事」も楽しくて、特に猫がたまらなかったです。常設は展示リストがなかったのが残念だけど、第4展示室のもの以外はサイトに掲載されていました。


この美術館は行ったことない美術館の中で行きたい場所のトップリストだったので、来られて本当に嬉しかったです。運河を挟んで2つの建物から成るこの美術館は隈研吾設計なんですよね。こういう美術館自体の建物に個性があって、常設が充実していて、カフェも素敵な美術館は旅行の目的になり得ると思うのです。

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今回も展示を見る前に、まずは2階の連絡橋部分のカフェでケーキセットをいただきました。そしてもちろん鑑賞後にはショップも思う存分回遊してお買い物。長崎土産としてもしゃれたものが多くて、五島うどん、カラスミパスタオイル、こより、ハタ模様のクリアホルダー、そして長崎もようハンカチなど散財。もようハンカチ、左側はカステラ柄なんだよ!気に入ってしまいました。雀さんは電車模様を。

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美術館を出ると外はざんざか雨降りだったのですが、最後に外から「ふりそそぐものたち」を撮ってもらいました。やー、やっぱり晴れた日にも見てみたかったなあ。

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# photoshopやめて別のソフトに変えてから、どうも画像縮小後の加工がうまく行かなくなってしまいました。何か設定が変なんだろうねきっと…

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