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2018/11/26

「国立ロシア美術館所蔵 ロシア絵画の至宝展 夢、希望、愛- アイヴァゾフスキーからレーピンまで」東京富士美術館

東京富士美術館で「国立ロシア美術館所蔵 ロシア絵画の至宝展 夢、希望、愛- アイヴァゾフスキーからレーピンまで」を見て来ました。副題にもあるアイヴァゾフスキー「第九の怒涛」とレーピン「サトコ」が目玉かと思いますが、全部で40点と少なめながら、見応えはたっぷり。

土曜日の昼前に行ったのですが、比較的客層は落ち着いていました。土曜日は小中学生無料だし、ここは割と皆さんフリーダムにご覧になるケースが多いのですが、今回はストレス少なめ。大きな絵が多いのも理由の1つかな。会期後半混んでくるとまた違うかもね。常設は毎回フリーダム!ですけれど、そもそも見ている人が少なくて私たちもかなりのんびり見てたので気にならず。

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一言でいうとドラマティック!な絵画が並んでいました。ロシア絵画に対して私が持っているイメージがそうなのですが、今回またその印象が強くなりました。主題がドラマティックなものが多いと思うのだけど、風景画でも風俗画でもどこか非日常を感じるのは、私が持つ異文化圏への憧憬や畏怖だったりするのかな。

クラシック・バレエを育てた国、愛着たっぷりの国だけど、ロシア文学を読んでも異なるメンタリティーが前提でいまひとつ理解が及ばない、手が届きにくい国。広大な土地と厳しい自然とがそこに住む人に与えた影響は実際にその地に立って見なければ10,000分の1もわからない、という絶望感を、なぜかロシアにだけは持ってしまうのです。政治的な姿勢はなおさらのこと。

アイヴァゾフスキーの大きな作品「第九の怒涛」「大洪水」そして「海辺の朝、スダック」が並ぶ一角は圧巻でした。それぞれタイプの違う、けれど自然の美しさ強さに人々がひれ伏すような絵は見ている人を圧倒しつつ包みこむようでもあり。

レーピンは「裸足のレフ・トルストイ」と「サトコ」。「サトコ」も当然ながら別格扱いで、巨大だから角度を色々変えながら情報量が多さを堪能して行くのですが。じっくり見ていくうちに、いつしか自分も水の中でサトコの選択を見守っている気分に。

今回特にそういうロマン主義〜写実主義的なところを見せたかったのだろうと思うのですけれど、フランスで印象派が台頭して行く時期の絵画も、風景画だけどみっちり情報量!みたいな感じで面白かったです。ワシリー・ボレーノフ「草花の生い茂る池」は睡蓮のある池辺に佇む女性なんて印象派的なロケーションでありながら、タッチも切り取りたいものもフランスの画家たちとは違う、この絵はとても印象に残っています。

風景画ではシーシキンがとてもよかったです。解像度が高くて、いつまででも見ていられるドラマティックな光。ロシアにあっても19世紀末絵画は好みらしく、アルヒーポフ「ヴォルガ川にて」、ネステロフ「瞑想」、セドフ「ワシリーサ・メレンティエヴァに見とれるイワン雷帝」など後半に印象的なものが多かったです。クストージエフ「朝」はとても印象派的。パリで描かれたそう。印象派やキュビズムなどの影響を受けた絵は最後に数枚並んでいるだけだったのだけど、やはり実際パリに行った人たちのようでした。


常設には、クリムトが掛かってました。「横顔をみせる少女」。別の美術展で見たことはあるのだけど、所蔵館であるこちらで見たのは多分初めて。あとファンタン=ラトゥールの静物画も初めて見た気がする。サージェントにも再会できて、常設も楽しかったです。現代美術がたっぷり飾られていたのもいい。写真のコレクション特集はユージン・スミス生誕100年

そうそう、こちらの美術館は特別展常設展ともwebに音声ガイドが用意されていて、自分のスマホでアクセスし(Wifi使えます)て聞けるようになっています。無料。音声ガイドが欲しい方は忘れずにイヤホン持って行きましょう。音声解説が文章でアップもされているのでイヤホンなくても解説は読めるし、webにあるから家に帰って来てからでもアクセスできるよ。


2018/10/07-12/24「国立ロシア美術館所蔵 ロシア絵画の至宝展 夢、希望、愛─アイヴァゾフスキーからレーピンまで」東京富士美術館

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