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2018/11/28

「フェルメール展」上野の森美術館

上野の森美術館で「フェルメール展」を見てきました。10月末の平日11:00-12:30枠と、11月半ばの土曜日17:00-18:30の枠、2度。最初は一人で、2度目は雀さんと。「取り持ち女」が来たらもう一度見たいと思っているのだけど、東京ではなく大阪で見てもいいかなーとぼんやり思ったり(大阪にしかこない作品もありますしね…)。さてどうなりますか。

今の所、平日でも休日でも時間枠の後半に入場すれば入場待機列はないようです。月曜日の夕方以降は快適に見られるという話をちらほら見かけました。私が行った両日は、会場の狭さも手伝って非常に混雑していたので、普段預けない人でも荷物はコインロッカー推奨。チケット代に解説の小冊子と音声ガイドも含まれていますから、忘れずに両方getしてから展示室へ。混み具合は二回とも似たようなものでしたが、フェルメールルームの絵の前は週末夜の方が密度が高かったな。

構成は以下の通り。
第1章: オランダ人との出会い:肖像画
第2章: 遠い昔の物語:神話画と宗教画
第3章: 戸外の画家たち:風景画
第4章: 命なきものの美:静物画
第5章: 日々の生活:風俗画
第6章: 光と影:フェルメール

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前半がオランダ絵画の紹介で、最後の一番広い部屋にフェルメールがまとめて展示されています。狭い展示室に展示されたオランダ絵画の前も何重にも人がいて、近くで見るのは大変…ただ、通常の美術展より少し上に飾られているようで、そんな中でも人の頭越しに見ることもなんとか可能。でも、背の低い方はちょっと大変かも。

オランダ絵画がどのように発展して行ったか、どのような特徴があるか、題材ごとにコンパクトにわかりやすくまとまっていました。50点に満たない数しか飾られていないので、各章ごとの点数は少ないのだけど、オランダ絵画の緻密さゆえ、じっくり見る人も多かったよう。個人的には神話絵をあと何点か見たかった…。

一番狭いスペースにあったのは風景画。オランダらしく海と船を描いたものが印象に残ります。風景画は一段下に見られていたというけれど、オランダでは風景画でもその描く対象ごとに専門が分かれていたらしく。サーレンダムの教会の絵は、建築目線からでも正確なパースに感心するのではないでしょうか。とても洗練されているのにも驚かされました。デ・ウィッテのゴシック教会の絵は更に劇的で、上階の廊下?には絵画が飾られているのが見えたり。

静物画はうさぎのモフモフ。風俗画では、メツーの「手紙を書く男」と「手紙を読む女」が並んでいるのがフェルメールへの序章っぽくて盛り上がります。男が書いた恋文を、隣の絵で女が召使いから隠すように読む。「手紙を読む女」は衣服がフェルメール風。

そしてフェルメールの部屋へ。「マルタとマリアの家のキリスト」はその大きさにちょっと驚きました。フェルメールの中で一番大きな作品だそう。ハイライトである「牛乳を注ぐ女」は最後で、あとはだいたい年代順かな。並べて見ることで、頻出するモチーフを見比べられるのも贅沢な醍醐味でした。薄暗い部屋の中で浮かび上がる作品たち、そこに描かれたナイーブな光の表現がたまらなく美しかったです。「赤い帽子の娘」はとても小さな作品だったけど、実際に見ると帽子の赤が浮かび上がり、わずかに光を反射する真珠にイヤリングと唇、、、「真珠の耳飾りの少女」を少し思わせるような表現がドラマティックでした。

大画家の作品だなあと思うのは、やはり「牛乳を注ぐ女」。今もたえず注がれ続けているかのような牛乳の描写、ミルク壺をもつメイドの腕の力加減、今も鮮やかな黄色の胴着と青いスカート、使い古されたテーブルクロスなど、筆力が別格。もちろん他の作品も質感の描き分けの鮮やかさにはため息ばかりなのですが、、、堪能しました。観覧料高いけど、、でもこれらを追って世界各地に飛ぶことを考えたら、ねえ。


絵の横に掲示されていることが多いキャプションはなく(必要な情報は絵の上の方に掲示)、その代わり配布される小冊子に簡単な紹介があります。混雑対策だと思いますが、よく考えたなーと。私の年代で手元が見えにくい感じの人たちでも読みやすい大きめフォントでなのがありがたい。そのおかげでキャプションの前で人が渋滞して絵が見えなくて本末転倒、なことがないのはいいですね。しかし絵の真ん前に陣取りながら、絵ではなく手元の冊子を熟読する人も出現しております…(笑)。ブロックバスター展ならではの光景ですね。

図録も高かったですが、絹張?の表紙で紙質も素晴らしく、フェルメール全作品の解説があったり、サイズ比較があったりと資料としてもよくできてると思いました。東京展では、図録付きチケットだと500円お得。


フェルメール展
2018.10.05-2019.02.03 上野の森美術館
2019.02.16-2019.05.12 大阪市立美術館

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