2018/02/15

開館15周年記念展「100点の名画でめぐる100年の旅」ポーラ美術館

熱海からまたしばらく車を走らせて箱根のポーラ美術館へ。この日のプチトリップは美術だけでなくドライブも堪能。海沿いのR134から曲がりくねった山道、そしてポーラ美術館の周辺はたっぷり雪が残っていました。行きは雲に隠れていた富士山も最終的には綺麗に見られたし。

こちらでは開館15周年記念展「100点の名画でめぐる100年の旅」を見ます。100点の名画を20のテーマに分けて100年間の近代絵画の流れを見せる展示。全て所蔵品でまかなえるのがさすが。

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テーマは以下の通り。
01 大自然を歩く - 印象派前夜(1860s-1870s)
02 雲と煙 - モネとモダニスム(1870s)
03 人物の探求 - セザンヌとドガ(1870s)
04 光を描く - モネからスーラ(1870s)
05 美しき女性たち - マネとルノワール(1880s)
06 カンヴァスの上のサムライたち - 日本近代洋画の黎明(1880s-1890s)
07 印象派の向こう側 - ポスト印象派の挑戦(1890s)
08 モネ、水の世界へ(1890s)
09 1900年 - 時代は動き、芸術が変わる(1900)
10 色とかたちの冒険 - フォーヴとキューブ(1900s-1910s)
11 Bonjour!巴里 - パリと日本の画家たち(1910s)
12 美の競演 - 女性像にみる西洋と日本(1910s-1920s)
13 薔薇とキャベツ - 静物画の魅力(1920s)
14 描かれた日本のエレガンス - 洋画の美人画(1920s)
15 パリに集う異邦人たち - エコール・ど・パリの肖像(1920s)
16 魔術的芸術の魅惑 - シュルレアリスムのひろがり(1930s)
17 実りの季節 - マティスとピカソ(1930s-1940s)
18 画家たちと戦争 - 揺れる時代の絵画(1940s)
19 戦後の絵画 - 写実と抽象のはざまで(1950s)
20 それぞれの宇宙 - 描かれた幻想(1960s)

こちらも結構な人出。そしてポーラ美術館も今は撮影可の絵が増えていて、スマホを構える方が目につきました。一応鑑賞者の妨げにならないよう気を遣う方が多かったので、そういう意味では意識づけは成功しているのかも。展示室の入り口付近に立派なカラー刷りの鑑賞ガイドがあったのでゲット。出品リストはないのかなーと思ったら、この鑑賞ガイドの内側にありました。鑑賞ガイドには主な作品の写真もたくさん出ているので、ポーラ美術館の名品ガイドにもなりますね。豪華。

100点の絵を20のテーマで分けているので、それぞれを深く掘り下げるというより全体の流れをみるものですね。普通の解説のほか、各界から17名が1点を選び「この絵が名画である理由」というコメントを寄せています(今の所、特設サイト内でも閲覧可能)。印象派からポスト印象派が中心のコレクションで、改めて佳品の多さに驚かされます。品の良い作品が多いのが好み。

私がポーラ美術館の所蔵品で一番好きなルノワールの「アネモネ」は出ていなかったのですが、久しぶりにコロー「森のなかの少女」が見られたのが嬉しかったです。ボナール「浴槽、ブルーのハーモニー」は見たことあったかな…日の差し込む室内の奥行きと床のひんやりした様子と裸婦の肉感が印象に残ります。

あと、以前見たときに題名も画家の名前も失念して気になっていた絵に(当時は出品リストがなかったので)ようやく再会できました。児島善三郎「箱根仲秋」、いやースッキリしたわ。あと熊谷守一「きび畑」もよかったです。

ポーラ美術館が続けている「美術をじっくり楽しむプロジェクト」も9回目で、今回はカンディンスキー。このシリーズ全てを見ているわけではないのですが、楽しみかたの提示が楽しいのでその後の機会に展示室で再会するととても嬉しくなります。そのときの鑑賞体験が思い出されて、また違った見方もできますし。今回もそんな「じっくり」仲間が何枚もいました。

他のコレクション展示は化粧道具と東洋陶磁。いつもはガレなどの西洋ガラス器のことが多いから東洋陶磁は新鮮です。東洋陶磁、MOA美術館で見たもののような凄みはないけれど、やはり品が良い。化粧道具は揃い物が並んでいて、コレクター系夫婦としては結構そそられて見た気がします。コンパクトな道具箱に同じ意匠の道具一式がきっちり収まる様子は多分性別関係なく萌える気がする。


昨年開館15周年を記念して新設された、公益財団法人ポーラ美術振興財団の助成を受けた現代美術作家の活動を紹介する「アトリウム ギャラリー」も、今回初鑑賞。一体どこにそのスペースができたのかと不思議だったのですが、受付階にあったショップがあったところでした。

現在の展示は竹村京さん。ドイツ製の1900年代のトランプに、オーストリア製のトランプの図柄を日本製の絹糸で刺繍した薄布を重ねた作品や、ジャカルタで遊んだドミノの配列を縫い取ったものだったり。
http://www.polamuseum.or.jp/hiraku_project/02/

というわけで今回も堪能しました。ポーラ美術館の敷地内はまだ雪がたっぷり残っていたけど、道は問題なかったです。美術館手前の坂道は朝夕は路面凍結しそうにも思えるので、一番暖かい時間にそこを通れたという点でも良い感じでした。


開館15周年記念展「100点の名画でめぐる100年の旅」ポーラ美術館
2017年10月1日(日)~2018年3月11日(日)

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