2018/02/14

MOA美術館 所蔵 名品展 尾形光琳 国宝「紅白梅図屏風」

MOA美術館に行ってきました。初訪問です。昨年春に杉本博司の設計でリニューアルした様子があちこちで熱く語られていて非常に興味があり、せっかくなら尾形光琳の国宝「紅白梅図屏風」が出ているこの時期に、と雀さんを誘ってのお出かけでした。

熱海駅裏手の山の上にある立地ゆえある程度の坂道は予想していましたが、曲がりくねった急な坂(そして細い道)をギュインギュイン登って駐車場へ。何かのアトラクションのようでした(笑)。午前9時30分開館で着いたのは9時45分くらいだったと思いますが、驚くほど車が入っておりましたし、次々到着する。人気があるのですね。中もそれなりに人がいました。

チケット売り場でインスタのMOA美術館をフォローしている画面を見せると100円引き(本人1人分)でした。観光地にある美術館はそこそこ高い入場料を取るけども、安くしすぎると鑑賞環境を著しく損ねるので、これくらいが適正なのかな、とは思います。熱海駅からバスで来る人は、バスとセットの割引券もあり。

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車で来ると2階がエントランスになるのですが、入口の自動ドアから振り返ると人間国宝の室瀬和美氏による漆塗り。凄いことだけどほぼ誰も意識せず通り抜けてますし、また美術館側もそれを強調することがなく。

メインロビーに並んでいたベンチの足は三角のガラス。そこからは見下ろす相模灘は絶景です。そしてこれもほとんどみんな目もくれないけど、反対側の壁には杉本博司の「海景」。展示室へ続く一旦細くなる導入は美しい海景に華やいだ気持ちをリセットして展示室へ集中させるような効果もあり、茶室のにじり口に通じるものがあるのかも。

作品に集中するために意識がそがれるような外的要因は徹底的に排除されていて、床の踏み心地も硬すぎず柔らかすぎず音もしませんし、ガラスは透明度が高くて低反射、後ろの壁が黒漆喰だから余計に反射がなく、まるでガラスなど存在しないかのよう。それゆえに顔を近づけすぎて激突したおでこの跡があちこちにあるのが(監視員さんが人の波が切れた時にマメに拭き取りされていました)逆説的にガラスの存在を証明しているよう。

ほとんどの作品は撮影可なので、皆さんスマホでガシガシ撮影。撮影音がするので、ちょっと気を削がれますし、せめて鑑賞者に配慮を…って思うけども監視員さんも全く注意することもないし、ここはそういうものだと覚悟して出かけたのでまあそれは。でも撮影に満足して自分の目で作品をろくに見ないまま立ち去るのはもったいないなー、と思ってしまうけど。開館直後の時間帯でアレだと、もう少し後の時間帯は凄いことになっていそう。美術品と静かに対峙するなら平日に来た方がいいのかも。盛況なのは美術館のためには喜ばしいことなのでしょうし。

専用の展示スペースに鎮座する国宝 野々村仁清「色絵藤花文茶壺」も、その先の展示室にある尾形光琳の国宝「紅白梅図屏風」も、スマホを構える人がたんまり。でも、それを差し引いても凄みのある美しさでした。他の展示は事前に全くチェックしていなかったのだけど、仏像や焼き物の品のある美しさが印象に残っています。もう長いこと絵画が興味の中心で立体物は割と流し気味に見ていたのですが、久しぶりにそちらにも興味がわいてきました(そういう意味でも行ってよかった)。それらの中に杉本の「海景」や「月下紅白梅図」があるのもよくて、杉本の美意識がたっぷり詰まった場所なのねーと(こだわりの一割くらいしかわかってないと思うけど)。

能楽堂は目に入ったので中をちょっと見せていただきましたが、黄金の茶室は完全に見逃したわ!せっかく行くならもう少し調べてから行けばよかったです。お昼については茶の庭にあるお蕎麦屋さんが美味しいらしいと雀さんが調べていてくれていたのですが、予定より早く着いて見終わってしまったのでお店のオープン時間までまだ随分時間があり、先に進むことに。それゆえ茶の庭に出ることすらしなかったけど、散策くらいはしてみればよかったわ〜。いずれ再訪する時の楽しみにしたいと思います。

今年のラインナップだと再訪するなら吉田博の木版画展なんてどうでしょうね(07/20-08/28)。真夏すぎて外に出ない自分ってのも想像出来るけども…。


MOA美術館 所蔵 名品展 尾形光琳 国宝「紅白梅図屏風」
2018.01.26|金| - 2018.03.13|火|

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