2017/06/26

「ミュシャ展」国立新美術館

こちらも終わってしまいましたが、国立新美術館「ミュシャ展」を見てきました。スラブ叙事詩全20作チェコ国外世界初公開の今年の最大の話題展。2013年のミュシャ展にスラブ叙事詩の習作が展示されていて、その時に2017年に全点東京で展示予定と知り、その頃一体何をしているやらと遠い目になりましたっけ。結果4つ確実に歳をとったもののやってることはあまり変わらない自分がいたのでした。

この手の大型展はテレビの美術番組で取り上げられると混み合うので、その前に見に行くのが定石…みたいなところがありますよね。大抵は会期半ばくらいに放映されてから混むという印象があるのですが。今回は主催のNHKがオープニングと同時にバンバン特番を打ちまくり、会期終了までその手が緩められることがなかったので、ほぼ最初から最後まで集客が落ちなかったのではないかと思います(もちろん、比較すれば会期前半の方がずっと快適に見られたはず)。NHK、鬼やで…。

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構成は以下の通り。
スラブ叙事詩
1. ミュシャとアール・ヌーヴォー
2. 世紀末の祝祭
3. 独立のための闘い
4. 習作と出版物

怪我のせいでオープニング直後のスタートダッシュができなかったのですが、「GW終わったら客足落ち着くかなー」「草間展が終わったら落ち着くかなー」と様子を見ていても、待ち時間が増えることはあっても減ることはなく…どんなに混雑していてもプラハまで見に行くことを思えば乃木坂で、と重い腰を上げて雀さんと行って来ました。

せっかく持って行ったオペラグラスと単眼鏡をバッグとともにコインロッカーに入れてしまう大ポカをしつつ(笑)土曜日の入場締め切りギリギリ17:30に駆け込み、全く行列なしで入場。鑑賞時間のリミットは30分です。

先に買っておいた図録で出品を事前確認したところ、スラブ叙事詩以外の出品物は堺市とプラハ市立美術館、OGATAコレクションなどから構成されていて、2010年のミュシャ展と重なるものも多そうだというのがわかりました。ならば、そちらは7年前に見たと割り切ることにして、スラブ叙事詩にフォーカス。時間に余裕があればオーディオガイドを借りて見たほうがよかったと思うけれど、今回は致し方なし。今までのミュシャ展の記憶を総動員して見ました。

ちなみに堺市のコレクションはカメラのDOI創業者の世界有数のミュシャコレクションを寄贈されたもの。図録にそのお嬢さんによる寄稿があり興味深く読みました。OGATAコレクションはその土居君雄さんのコレクション収集に関わった尾形寿行さんという方によるもので、現在も収集を続けているそう。OGATAコレクションを軸にしたミュシャ展も今年あちこちを巡回しているようです。


さて本題へ。それぞれが巨大な絵なので、皆さん絵からちょっと離れて立って見る形。展示室内に人が多くても全体像を見るのにストレスはありません。移動する時にちょっと気を使うくらいかな。照明が絵全体をクリアに見せるので、プラハで見た人曰く、現地で見るより細部がしっかり見えたそうです。

全体、全点を見ての胸に迫るこの感情を言葉にするのは難しいけれど、駆け足ながらも見られてよかったです。そして、近づいて見たときの絵の質感も忘れがたい。ミュシャの装飾デザインからも伺える緻密さや高い美意識が画面全体をびっしり覆っています。描きこみが細かいというよりメリハリのある画面なのだけど、背景の何もないところのベタ塗りにも細心の注意が払われているのがわかるのです。ミュシャの気迫に圧倒されてショック状態になり、それゆえ却って絵のテーマに届きにくくなるくらい。一つの絵の前を立ち去る時には途方もない気持ちになって、ため息が出てしまうのでした。

一番奥の展示室に撮影可の5作品がまとまっていて、そこはかなりの混雑。雀さんが撮影していたので、私は安心して見る方に専念。

そのうちに警備員による退館誘導が徐々に始まりまして、スラブ叙事詩以外の展示作品のスペースはかなりの混雑に。ミュシャの細かい描きこみを見ようと思うと絵の前の滞在時間も自然に伸びますしね。我が家はここはスルーしたのですが、それでも物販スペースへ抜ける狭い通路はラッシュ並み。結構怖かったです。

ショップはそれに輪をかけて、売り場も立錐の余地もないほどの混雑でしたが、レジ待ちの行列が出口の先の通路まで伸びてディズニーのアトラクションのようでした。あれ30分待ちで足りるのかな、っていう。我が家はスルーして会場を後にしました。1Fのロビーでは関連展示(無料)でチェコの人形劇の展示がありました。

「ミュシャ展」
2017/03/08-06/05 国立新美術館

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