2017/06/21

「オルセーのナビ派展 美の預言者たち」三菱一号館美術館

会期終了していますが、三菱一号館美術館に「オルセーのナビ派展 美の預言者たち - ささやきとざわめき」を見に行ってきました。昨年末の怪我の後に始まった催しなのに、会期終了間際に駆け込むのが精一杯だったという。

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構成は以下の通り。
1. ゴーガンの革命
2. 庭の女性たち
3. 親密さの詩情
4. 心のうちの言葉
5. 子ども時代
6. 裏側の世界

ルーヴル・オルセー・ポンピドゥーと大まかに年代を区切ったフランスのコレクションの中では、圧倒的にオルセーの時代に親しみがあります。2010年のポスト印象派展の時は、混雑に負けてじっくりみられなかったナビ派の絵が、三菱一号館の親密な空間にやってくるというのでずっと楽しみにしていました。

私の場合はナビ派が好きというよりもアンティミスムを好ましく思う=ナビ派のドニ、ボナール、ヴュイヤールも含まれる、という感覚。最初に展示室の飾ってあったエミール・ベルナールの静物画は普段ならスルーすると思うんですけど、今回は久しぶりに絵の前に立ったこともあり「炻器瓶とりんご」のマチエールはまるで自分の指で撫でたように皮膚感覚を刺激しました。ベルナールがガンヴァスに絵具を乗せて行く圧と新しい世界を切り開くという強い意思もが入って来るかのような。この感覚はきっとずっと忘れないと思うの。

しかし怪我後のまだ戻らない筋力では、割とすぐに見て歩くのが辛くなってきました。誰かにぶつかったりぶつかられたりしないようにと注意力が削がれて、絵に集中するのは難しかったです。

それでも、ドニ、ルーセル、ボナール、ヴュイヤール、ヴァロットン、ランソン、、、好きな絵ばかりでとても幸せでした。マイヨール「女性の横顔」も来てたよ。ヴァロットンは例の「ボール」も来てたのですが、以前のヴァロットン展では版画で見た「アンテミテ」シリーズの版木のための下絵が何点か来てまして、それがとてもとても興味深かったです。

ところで三菱一号館美術館では今回の展示作品から人気投票をしてたそうなのですが、第一位はヴァロットン「ボール」だったとか。これってナビ派だったっけ、というツッコミはともかくヴァロットン人気が定着した感があるのは嬉しいところ(ヴァロットン展を開催した三菱一号館だったからというのもあるでしょうが)。

三菱一号館のコレクションからは久しぶりにルドン「グラン・ブーケ」が出ていました。この部屋、今まで見た中で一番混雑してたかも。ナビ派の途中に見ると異質さが際立っていました。他にも何点かコレクションから展示されていたのですが、三菱一号館ってコレクション展示は出品リストにもwebにも掲載がないんですよねー。特別展のページも会期終了と共に見えなくなっちゃうし…。美術展のアーカイブ性については最近議論されていますけれど、著作権のある絵はともかくページだけでもちゃんと残して欲しいです。


この時期の東京はミュシャ展が集客一人勝ちといった印象で、会場は会期最終週の平日の割には混雑もひどくなく、快適に見られました。中庭はバラが綺麗に咲いていて、ランチをとる丸の内ビジネスピープルがたくさん。良い季節ですね。


「オルセーのナビ派展 美の預言者たち - ささやきとざわめき」
Le murmure et le fracas, chefs-d'oeuvre Nabis du musée d'Orsay
2017/02/04-05/21 三菱一号館美術館

コメント

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No title

これ、見たかったです。
販売されていたTシャツ、良いですよね。

Re: No title

ぱくちーさん。
巡回のない美術展で残念でしたよね…。せっかくの良い展示なのにもったいないです。

> 販売されていたTシャツ、良いですよね。
三菱一号館美術館のグッズはいつも凝っていて楽しいですね!
Tシャツ、図柄が複数ありました。
今回は図録だけ!と決めていたので他のグッズは片目で眺めただけなのですが、
他のお客さんはみなさん長々とショップ内を回遊なさっていて楽しそうでした。