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2015/01/23

「夢見るフランス絵画 印象派からエコール・ド・パリへ」Bunkamura ザ・ミュージアム

12月頭に見た美術展のメモ、どんなつたないメモでも書かない事には次に進めない性分ゆえ(笑)今更ですが残しておきます。覚えてるかな…


まずはBunkamura ザ・ミュージアムで開催されていた「夢見るフランス絵画 印象派からエコール・ド・パリへ」展。これね−、想像以上によかったです。日本人のとある収集家のコレクションで構成されたものだそうですが、佳品揃い。

会期終了間際のザ・ミュージアムは避けたいところの1つだったのだけど、時間帯のせいか意外に空いていて快適鑑賞でした。

frenchpaintings.jpg


構成は以下の通り。
第1章: 印象派とその周辺の画家たち
第2章: 革新的で伝統的な画家たち
第3章: エコール・ド・パリの画家たち


個人収集家が買い集めたコレクションを展示したものなので斬新な切り口や新たな発見で知的好奇心を刺激するタイプではなく、図録にも(読み物としては)監修者の千足伸行氏によるこの時代の絵画についての解説があるのみ。でも、好きな時代の綺麗な絵をたくさん見るのは文句なく楽しいよねー。しかもほとんどが初公開だそう。この美術展でいっぱいお金入ったら、また綺麗な絵を買って見せて下さいねーと思いつつ巡りました。

最初の章に並ぶのはセザンヌ、シスレー、モネ、ルノワール、ボナール、マルケ。最初のセザンヌが効いてます。

印象的だったのはルノワールの良品たち。特に、オペラ「タンホイザー」を題材にした2作は心に残っています。文学や音楽を題材にした絵を描いていただなんて知らなかったから。依頼主の精神科医エミール・ブランシュがワーグナー愛好家で、彼の別荘を飾る装飾画として描いたものだとか。ワーグナーとは結びつかない感じの絵だけれど、女性の美を礼讃するルノワールらしさが好もしかったです。検索したら以前にもルノワール展などで展示された事があるそうですね。すっきりした「アネモネ」の絵も好ましく。


第2章はルオー、ヴラマンク、デュフィ、ドラン。中でもヴラマンクは凄いボリューム。独特の質感の、暗いトーンの絵が並んでおりましたが、私はやっぱり花の絵が好きだなぁ。「ルイ・フィリップ様式の花瓶」は褐色に黒を塗り重ねたような背景に白いデコラティヴな陶器の花瓶。もう少し明るいトーンの「花と花瓶」。こちらはたぶん前にどこかで見ている気がする…。ヴラマンクって、花を描くというより、その背景の質感命みたいなところがありますね。数が並ぶと余計にその質感が際立つ。

デュフィのエッフェル塔の絵とどことなくマティスを思わせる室内画の後は、ドラン。「花瓶の花」は黒っぽい背景に左側からの光を受ける花。「森の妖精」は、ささっと描かれたように見える妖精たちに肉の質感をしっかり感じられて、舞台の描写を見ているよう。ドラン、、興味はあるのに なかなかお近づきになれない画家ではあります。


第3章はユトリロがたくさん。続いてローランサン、モディリアーニ、フジタ、シャガール、キスリング。ユトリロは白の時代から後の鮮やかな色遣いの絵まで。教会の絵が多かったけど、そういうのを好んで描いた人なんでしたっけ?建物の描写は見る度に大なり小なり圧倒されるけれど、「アミアンの大聖堂」(1925年)は正面にそびえるゴシック様式の大聖堂と手前の街並みとの描き込みが究極にユトリロ!でした(笑)。

「サクレ=クール寺院の丸屋根とサン=ピエール教会の鐘楼」は観光絵ハガキとしても人気が出そうな図柄。黄葉した木々の描かれ方が好き。

フジタはマドレーヌに出会って以降の絵が並んでました。沖縄を題材にした絵は初めて見た気がする。1940年の「人魚」がおもしろい。全てを知り尽くしたような顔で岩場に寝そべる人魚。そして周囲の魚たち。ポーラ美が最近手に入れたフジタの絵で魚がたくさん出てくる絵があったけど、あれをちょっと思い出しました。「少女」「バラを持った少女」も佳品。

キスリングの花の絵は大好物なので、いくつも並んでいて嬉しかった。キスリングって、小さな花びらを描く時は絵の具のチューブから直接カンヴァスに出しているんだって。彼の描くミモザを見たら納得するけども。今回もミモザの絵があってニヤけてしまった。魚がドヒャーンと並んだ「魚のある静物」。こんな感じのキスリングの絵をどこかで見たなぁ。村内だったかな…。

物販、ポストカードの印刷クオリティがちょっと微妙って思ってしまったのは私だけかしら…。悩んで、フジタを1枚だけ買ってきました。展示自体は並ぶ作品の質が高くてよかったので、雀さんにも勧めたかったけど会期末が近くて予定が合わず。今年 札幌と宇都宮に巡回するのでご興味の方はぜひ。北海道立近代美術館の充実したエコール・ド・パリの常設と一緒に見るの、楽しそうだよ。


「夢見るフランス絵画 印象派からエコール・ド・パリへ」
2014/10/18-2014/12/14 Bunkamura ザ・ミュージアム<終了>
2015/06/27-2015/08/23 北海道立近代美術館
2015/09/20-2015/11/23 宇都宮美術館
2014/04/12-2014/06/01 兵庫県立美術館<終了>

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