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2012/10/20

「美しき日本の自然」

愛知県美術館で「美しき日本の自然」展を見てきました。ホントは今回ここは予定に入れていなかったのですが、1日の締めくくりにクリムトの絵に再会するのもよいなーと思ってね。結果、東海3県の県立美術館を1日でハシゴした事に(笑)。いずれも充実したよい美術館でした。

さて、手元に「美しき日本の自然」出品リストがないのですが(置いてあったのかな、もらいそこねちゃった…)、愛知県美術館と愛知県陶磁資料館との共催との事。名古屋のど真ん中とは思えぬ静かな空間に、描かれた日本の四季が静かに佇んでいました。

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構成は以下の通り。

第1章 秋草の美学
第2章 胸中山水
第3章 美しき日本の自然


巨匠による名画、素晴らしい作品はたんまりあったのですが、私の一番は安田靫彦「月の兎」。全長15mの絵巻に描かれたこのお話、みなさんご存知でした?私は知らなくて、絵巻を追いながら泣きそうになりましたですよ。お話もそうですが、絵がまたよくて。語る言葉の持ち合わせがないのが本当に情けないけれど、一筆一筆が絶妙で。ガラスケースの前を何往復もしてしまいました。

ガラスケースといえば、普通ならガラスケース越しになってしまうであろう屏風がそのまま見られたのもスゴイ事では…。


そして、お目当てのコレクション展へ。こちらの目玉は、寄付金2億9800万円で購入したゴーギャンの初公開。この絵はキャンバスの両面に別の絵が描かれていて、今回はその両面を見る事ができます。片側が「海岸の岩」、もう片側が「木靴職人」。「海岸の岩」が横長、「木靴職人」が縦長に描かれているので、片方に合わせるともう片方が横向きになってしまうんですね。私が見に行った時は「木靴職人」が正面でしたが、10月30日からは「海岸の岩」が正面になるとの事。

コレクション展示とはいえ、さすが愛知。ものすごい充実度で楽しかったです。象徴派から20世紀美術というのが好みだからでもあるのですが。そういえばデルヴォーが1枚(「こだま」)ありました。アンソールやデュフィなど興味のある画家の作品もあってラッキーでした。

そしてやっぱり、私はクリムトの前から動けず…。「人生は戦いなり(黄金の騎士)」を見ると、こちらの背筋までピンとなります。美しさに見惚れると同時に、この絵に込められた強い意志が100年以上経った今も変わらずに見る人を奮い立たせる、ように思います。


APMoA Project, ARCHという、愛知県立美術館の学芸員がいま当館で紹介するにふさわしい作家を選び企画展の会期に合わせて紹介する、というプロジェクトのvol.3、西岳拡貴「Road of Sex」は東京から愛知まで約375キロの道のりにラテックス(液体ゴム)を塗って巻き取り、塊にしていく、というもので、メイン会場には、その巻き取られた固まりのラテックスと、作業中のヴィデオ、そして巻き取っていったルートの地図が展示されていました。

5分くらいしか見ていなかったのですが、あれ、芯は何なのかなー。展示されたラテックスの固まりは既に球というにはだらりと溶けかけた形状になっていたけれど、あの中には地面の様々なものが巻き取られているんですよね。好きかっていうと「うーむ」なのですが、こうした美術館と作家とのプロジェクトを見られる機会はよいと思いましたです。


12月末から始まる「クリムト 黄金の騎士をめぐる物語」展も、できればここで見たいかな…とぼんやり計画中。一緒に組み込める美術展を探してみよう…

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