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2012/04/29

バルビエxラブルール展

先日、練馬区立美術館に「バルビエxラブルール展」を見に行ってきました。昨年のグランヴィル展に続く、練馬区美術館における鹿島茂コレクション全貌公開展の第2弾です。

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バレエを愛する事から派生した興味は私に様々な事をもたらしてくれていますが、ジョルジュ・バルビエも大きな贈り物の1つです。彼が描いたニジンスキーやカルサヴィーナといったバレエダンサーの絵が出会いで、そこから彼の美意識に魅了され続けています。

今回の展覧会は日本でバルビエっていったら避ける事は無理、な鹿島茂センセのコレクションを存分に見せていただける機会ということで、すごーく楽しみにしていました。いやいや、想像以上のボリューム。ああ、手にとって愛でたいなーとガラスの手前で恋い焦がれつつ堪能。


こうした美術展で一人のアーティストの作品をまとめて(整理されたものを)見ると、今までぼんやりとしか感じていなかったことがはっきり提示されて、すっと入り込んできますね。たぶん鹿島センセによるであろう解説を読みつつ、その意向によって統計立てて展示されたであろうスペースを見て歩くだけで、ほとんど知らなかったバルビエの輪郭がうっすら見えてくるようでした。(バルビエの事は、未だに分からない事が多いそうですが…)

どれが特によかった、と言えない位に「捨て」のない充実ぶりで、色使いといい細やかな線といい何とも言えない退廃と色香といい、圧巻です。そして、改めて感じたのは絵そのものだけでなく、文字(フォント)の美しさと配置の絶妙さ。どの1枚をとっても目が誘惑されすぎて本当に困るくらいです。

中でも「ビリチスの歌」「コメディの登場人物」「艶なる宴」あたりは何度も戻って見てしまいました。バルビエの原画から繊細な線や色使いを再現する職人さんの存在がいかに重要だったかが、その年代別に並べられた本の展示を見ると明らかです。

ラクロの「危険な関係」挿画にも釘付けでした。たぶん何枚かしか見られなかったような気がするのですが(釘付けとか言いながら記憶が薄れるなんて)うおー、これ欲しい!とテンションだだ上がり。お金を積めば手に入らないものではないっていうのが、また微妙な刺激を与えるのですよねー(とほほ)。とはいえ、素人は大枚はたいてオリジナルを所持するより、こうして管理の行き届いたコレクターさん(笑)に、たまーにでも見せていただいて図録を買って惚けるのが幸せってものですけどね。

モード方面で好きだったのは、「ボヌール・デ・ジュール」から「君、背中を見せすぎだよ link」とモードカレンダーの1926年「花火」。両方ともポストカードがあって嬉しかったわ。「君、背中を見せすぎだよ」で女性に目をむく男性の表情が何ともいえず。


挿画やモード画がほとんどという事は、それぞれが比較的小さなサイズである、というのも特徴でしょう。つまりは、なるべく近くで見たいものなのです。1枚ずつ額装されて壁に飾られたものや、上から見られるタイプのガラスケースは比較的近づいて見られるのでよいのですが、美術館に備え付けの壁面展示ケース(ガラス越し)に並べられた作品は、ちょっと見づらい。近くに寄るといっても限界がありますし展示位置も総じて低いので、背の高い人はけっこうキツイかも、です。

そして綴じられた状態のものは、開かれたページしか見られない。中のページを並べて見せてくれるものもたくさんあるのですけれど、もうちょっと見たいなーと思うものも多かったです。

でも、最後の部屋に原画が2枚飾られていたのは嬉しい驚きでした。ルドルフ・バレンチノ主演の映画「ムッシュー・ボケール」の衣装原画ではないか、との事。


バルビエで興奮しきった後はラブルールの展示へ。ラブルールの事は何も知らなかったのですが、ロートレックに師事した事もあるのだとか。確かにそんな影響も女性の描写に感じられたかも、ですが、線とスタイルの自在さが勝っていたような。派手ではないけれど、モダンで緻密。第1ステート、第2ステートと刷りを重ねていった比較が見られるものもあり、とても面白かったです。バルビエに興奮しすぎて(笑)疲れてきたので、けっこう流してしまったのですが。

文学作品の挿絵が多かったそうで、カゾット「恋する悪魔」やワイルド「ドリアン・グレイの肖像」の前で動けなくなりました。どちらも1ページが開かれた状態の展示で、他も見せて~と思いましたけど、ドリアン・グレイについては、図録に他数枚が収録されていました。


その図録、3,300円と図録としてはちょっとお高いのですが充実の内容で躊躇わず購入。あの展示を手元に、と思えばね。一般書籍としても購入できるようです。

バルビエ×ラブルール―アール・デコ、色彩と線描のイラストレーション (鹿島茂コレクション)
バルビエ×ラブルール―アール・デコ、色彩と線描のイラストレーション (鹿島茂コレクション)

そしてこの美術展が、5月1日のBS日テレ「ぶらぶら美術・博物館」が取り上げられます~。鹿島センセご本人による熱き解説つきとの事。これを見てからまた行くぞ、と心に誓っています。500円(みゅーぽん使えば100円引き!)でこの質量、みなさまにもぜひご覧いただきたいです~。はー楽しみ。

コメント

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TV見ました

めっちゃ遅レスですが、山田五郎さんの番組見ました。
すごく面白かったです。

ご覧になりましたか!

もとーちゃん、こんにちは。ご覧になられましたか(^^)
面白いですよねー。楽しんでいただけて私もうれしいです♪

山田五郎さんの博学とわかりやすい説明に毎回夢中になって見てしまいます。いつか五郎さんの解説付きで美術館を回るのが夢、という(笑)。バルビエxラブルールの回は鹿島センセの説明付きで、更に濃密でございました。